光の性質
光がまっすぐ進むこと、鏡ではね返ること、水やガラスに入るとき折れ曲がることを、作図で説明できるようにする。
この章の到達目標
- 光が直進することを使って、影のでき方を説明できる
- 反射の法則を使って、鏡にうつる像の位置を作図できる
- 屈折のようすを「速さが変わるから曲がる」として説明できる
- 全反射が起こる条件を答えられる
理科で最初に「作図で答えを出す」体験をするのが、光の分野です。 公式を覚える前に、光がどう進むかを線で描けるようになることを目指します。
光は直進する
光は、とちゅうに何もなければまっすぐ進みます。これを光の直進といいます。
光源から出た光の道すじを線で表したものを光線といい、 理科ではこの光線を矢印つきの直線で描いて考えます。
影ができるのは、光が直進するからです。 光がもし曲がって進めるなら、物のうしろにも回りこんで影はできません。
光の反射
反射の法則
鏡に当たった光は、決まった向きにはね返ります。
鏡の面に垂直な線(法線)を引いたとき、 入ってくる光と法線がつくる角を入射角、 はね返った光と法線がつくる角を反射角といいます。
鏡にうつる像
鏡を見ると、自分が鏡の向こう側にいるように見えます。これを像といいます。
像の位置は、鏡の面をはさんで物体と対称な位置です。 鏡から はなれて立つと、像は鏡の 奥にできるので、 自分と像のきょりは になります。
光の屈折
光が空気から水やガラスへ、ななめに入るとき、境界面で折れ曲がります。これを屈折といいます。
曲がる理由は、物質によって光の進む速さがちがうからです。 水やガラスの中では、光は空気中より遅くなります。
水に入れたストローが折れて見えるのも、 浅く見えるプールの底が実際はもっと深いのも、この屈折のせいです。
全反射
水やガラスから空気へ出ようとする光は、入射角を大きくしていくと屈折角が先に に達します。 それより入射角を大きくすると、光は外へ出られずすべて反射します。これを全反射といいます。
光ファイバーは、この全反射を使って光を遠くまで運んでいます。
章末問題
問 1基本反射
鏡の面に対して、入射する光が の角をなして進んできた。 このときの反射角は何度か。
解答を見る
角度は法線から測ることに注意します。
鏡の面と光のなす角が なので、法線と光のなす角(入射角)は
反射の法則より反射角も等しいので、。
「」と答えたくなりますが、それは鏡の面から測った角です。 問題文が面から測った角を与えているときは、必ず から引いてください。
問 2標準鏡と像
かべにかけた鏡から はなれて立っている人がいる。
(1) 鏡にうつる自分の像は、その人から何 m はなれた位置に見えるか。 (2) この人が鏡に 近づいたとき、人と像のきょりは何 m になるか。
解答を見る
(1) 像は鏡の面をはさんで対称な位置にできるので、鏡の奥 。 よって人から像までは
(2) 人と鏡のきょりが になるので、像までは
答: (1) 、(2) 。
近づいたのに、きょりは 縮んでいます。 自分と像が同時に近づくので、変化は2倍になります。
問 3発展屈折・全反射
水の中から水面に向かって光を当てる。入射角を少しずつ大きくしていくと、 ある角度をこえたところで、光が空気中へまったく出てこなくなった。
(1) この現象を何というか。 (2) なぜ光が出てこなくなるのか、屈折角ということばを使って説明せよ。
解答を見る
(1) 全反射。
(2) 水から空気へ進む光は、屈折角のほうが入射角より大きくなります。 入射角を大きくしていくと、屈折角のほうが先に に達します。
屈折角が とは、屈折した光が水面に沿って進む状態で、これが限界です。 これ以上入射角を大きくしても、屈折角は より大きくなれない ——つまり空気中へ出る道すじが存在しないため、光はすべて水面で反射されます。
なお、逆に空気から水へ入る場合は屈折角のほうが小さくなるので、 入射角をいくら大きくしても屈折角が に達することはなく、全反射は起こりません。